60代のお金の使い方|自分のために使うことを覚えた日

自由に

長い間、お金は「家族のために使うもの」でした。子どもの教育費、夫の医療費、住宅ローン。自分のためにお金を使うという感覚が、いつの間にかなくなっていました。

子どもが独立して、ふと気づいたのです。「そういえば、自分のために何かを買ったのはいつだろう」と。お金はある。でも、何に使えばいいかわからない——そんな方に向けて、今回は60代のお金の使い方について考えてみます。

「自分のためにお金を使う」ことへの罪悪感

60代の女性に多いのが、自分のためにお金を使うことへの罪悪感です。「もったいない」「贅沢しては申し訳ない」という気持ちが、長年の習慣として染み込んでいます。

でも考えてみてください。ここまで家族のために一生懸命生きてきた。そろそろ自分に使っていい番ではないでしょうか。お金は使ってこそ、自分の人生を豊かにしてくれます。

60代が「使ってよかった」と感じるお金の使い方

①体のケアに使う
マッサージ、温泉、整体、歯のメンテナンス。体への投資は、これからの人生の質に直結します。「贅沢」ではなく「メンテナンス」と考えてみてください。健康でいることが、一番の節約にもなります。

②旅行に使う
「いつか行こう」と思っていた場所に、今こそ行くときです。60代は体力がありながら時間もある、旅行の黄金期とも言われます。一人旅でも、友人と行く旅でも、思い出はお金では買えない財産になります。

③好きなことを習う
ずっとやってみたかったこと——料理、絵、ピアノ、語学、ハンドメイド。習い事は「学び」だけでなく、同じ趣味を持つ友達ができる場所でもあります。月数千円の習い事が、人生の楽しみになることがあります。

④食事を楽しむ
毎日自炊でなくていい。たまには少し良いレストランに行く、デパ地下でおいしいお惣菜を買う。食の楽しみは、生きる喜びに直結します。

⑤身の回りのものを好きなものに替える
長年使い続けた食器、くたびれたバッグ、古いカーテン。「まだ使える」と思って我慢してきたものを、好きなものに替えてみる。毎日目にするものが変わるだけで、気持ちが明るくなります。

お金を使うときに大切な考え方

「残す」より「使う」を意識することが、60代のお金の使い方の転換点です。老後のために貯め続けることも大切ですが、使えない体になってからでは遅い。動ける今、楽しめる今に使うことが、人生の満足度を高めます。

ただし、生活費の3〜6ヶ月分は緊急用として残しておくこと。医療費や急な出費に備えた安心の貯えがあったうえで、残りは自分のために使うというバランスが理想的です。

「自分へのご褒美」を習慣にする

月に一度でいい。「自分へのご褒美デー」を作ってみてください。金額は小さくていい。好きなケーキを買う、行きたかったカフェに行く、欲しかった本を買う。それだけで、毎月の楽しみができます。

自分を大切にすることは、わがままではありません。ここまで頑張ってきた自分への、当然の報酬です。

まとめ

60代は、ようやく自分のためにお金を使える年齢になりました。罪悪感を手放して、体のケア・旅行・趣味・食事・好きなものへ。小さなことから始めてみてください。お金の使い方が変わると、毎日の景色が変わります。

「自分のためのお金」を使えるようになる3つの工夫

長年、家族優先でお金を使ってきた方が急に「自分のために使いましょう」と言われても、罪悪感が先に立ってしまうもの。私もそうでした。そこで、私が実際にやってみて効果のあった工夫をご紹介します。

1. 「自分費」という名前の予算を作る

家計簿に「自分費」という項目を作り、月に使っていい金額を先に決めてしまいます。金額は3千円でも5千円でもいい。「予算の範囲内」と決まっていると、不思議と罪悪感なく使えるようになります。使わなかった月は翌月に繰り越して、少し大きな楽しみに使うのもおすすめです。

2. 「モノ」より「経験」に使ってみる

60代になって実感するのは、モノより思い出のほうが長く心を温めてくれるということです。友人とのランチ、日帰りの小さな旅、習い事の体験レッスン。形は残らなくても、「楽しかった」という記憶は何度でも取り出せる財産になります。

3. 使ったら「よかったこと」を書き留める

自分のためにお金を使ったら、その日の手帳に一言、よかったことを書きます。「久しぶりの美容院、鏡を見るたびうれしい」──そうやって言葉にすると、「自分のためのお金は無駄遣いではない」と心が学習していきます。

倹約と楽しみのバランスが、老後を豊かにする

老後のお金の不安はみんな持っています。だからこそ守りは大切。でも、守るだけの毎日は味気ないものです。使うところと締めるところにメリハリをつけて、「今日を楽しむお金」を自分に許してあげる。それが、これからの20年30年を豊かに生きるコツだと思っています。

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