DV夫から逃げたいとき

自由に

📝 目次


苦しい気持ちを誰にも言えなかったあの頃

「苦しいね、逃げたいね……」
そんな言葉を、何度も心の中でつぶやいていました。

本当に逃げたかった。
この状況から抜け出せたら、どんなに楽だっただろう。
もし自分ひとりのことだったなら――私は、きっと逃げていたと思います。


子供の存在が私を引きとめた

私を引きとめたのは、「子供の存在」でした。

子供は、かけがえのない宝物。
夫は、正直に言えばもう「他人」だったかもしれません。
でも、子供にとっては「お父さん」なのです。

その存在を、私の手で奪っていいのだろうか――
そう考えると、どうしても逃げ出すことができませんでした。


家を出る時間だけが私の救いだった

朝、家の扉を開けて外に出るその瞬間。
ほんの少しだけ「私」が戻ってきたような気がしました。

仕事に向かう時間は、唯一「自由」でいられる時間。
夫の顔を見なくて済む。
声を聞かなくて済む。
責められることも、怯えることもない。
ただ、普通の私として生きられる――その時間だけが、心の支えでした。

でも、そんな気持ちを誰にも言えませんでした。
「逃げたい」なんて言ったら、壊れてしまいそうだった。
誰に話しても、理解してもらえない気がして。

だから私は、笑って、何もないふりをして、
「普通の奥さん」を演じていました。


言葉にできないことがまだ胸に残っています

ここには書けないことも、たくさんあります。
書こうとすると、手が止まってしまうのです。

恥ずかしさや、情けなさ、そして思い出したくない記憶が、私を押しとどめます。


DV加害者の優しさが残酷な理由

モラハラやDVを受けた経験がある方なら、わかるかもしれません。

加害者は、ずっと冷たいわけではない。
時おり、ふと優しい顔を見せるのです。
まるで、何もなかったかのように。

その一瞬が、私を惑わせる。
「仕方ないのかな」
「今度こそ変わるかもしれない」
「100%嫌いじゃないし……もう少し様子を見ようかな」

これが、抜け出せない理由になってしまうのです。
怖さの中に、一滴の優しさが混じると、人は迷ってしまう。
そして、逃げられなくなる。

「私が我慢すればいい」
「子供のために」
そうやって、私は何度も、何度も、自分の気持ちを押し殺してきました。


子供がいないときの夫は怖かった

子供がいないときの夫は、まるで別人でした。
何を言い出すのか、何をしてくるのか――常に不安で、気を張って過ごしていました。

でも、子供が家にいるときだけは、少しだけ空気がやわらぐ。
夫もまた、子供の前では「父親」であろうとしたのかもしれません。

私も、そんな時間だけは少しだけ心をゆるめることができたのです。


旦那さん亡くなってよかったねって本当にそう?

夫が亡くなって、ようやく私は人に話せるようになりました。
「実はね、こんなことがあって……」

そう言うと、友人はこう言いました。
「旦那さん、亡くなってよかったじゃない」

でも、本当にそうでしょうか?

子供にとっては、いい父親だったのです。
私にとっての夫と、子供にとっての父親は、まったく違う存在でした。


父親と母親の両方の役割を担って

夫の死後、私は母子家庭としての生活を始めました。

モラハラもDVもない、平穏な日々。
けれど、子供が成長するにつれて、私は気づきました。

どんなに母親が頑張っても、父親にはなれない。

子供には、「父親らしい関わり」が必要なときがあるのです。
そのたびに私は、自分がどうにもできない現実に直面しました。


逃げたいと思っているあなたへ

もし今、心の中で「逃げたい」と思っている方がいたら――
どうか、自分を責めないでください。

あなたは、逃げてもいい。
無理をしなくていい。

ただひとつだけ――
もし子供がいるなら、「いつでも連絡がとれる手段」だけは、どうか残してあげてください。

母親も父親も、子供にとってはかけがえのない存在です。
どちらの存在も、心の深くに生き続けているのです。


最後に

あなたが選ぶ道が、どうか光に包まれたものでありますように。
そして、あなたの心が、いつか穏やかにほどけていきますように。

私も、そう願いながら――。

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