〜ミシンとの出会いが変えた私の第二の人生〜
目次
- はじめに──老後に抱いた不安と虚無感
- 「早く死にたい」と思っていた日々
- ミシンとの出会いが私の人生を変えた
- 「ただ縫うだけ」が心を満たす理由
- 達成感が生きる力になる
- 「それ、売れるかもよ?」と言われて
- 幼い頃の記憶が蘇る──お裁縫との再会
- そして、いま──心からの充実
- 同じように悩む方へ伝えたいこと
- おわりに
1. はじめに──老後に抱いた不安と虚無感
子育ても終わり、日々の忙しさからようやく解放されたと思った矢先、私はぽっかりと心に穴が空いたような感覚を覚えました。
「これからの人生、私は何をして生きていけばいいの?」
そんな思いが日に日に強くなり、不安と孤独が入り混じる日々を過ごしていました。
2. 「早く死にたい」と思っていた日々
何もすることがない毎日。
仕事だけで終わったこれまでの人生を振り返ると、充実感というより、むしろ空虚でした。
やりたいことも見つからず、誰かの役に立つわけでもなく。
ふと、「このままなら早く死んでもいいかな」──そんな気持ちになることもありました。
3. ミシンとの出会いが私の人生を変えた
そんなある日、ふとしたきっかけで「ミシン」を手にすることになります。
それは新品ではなく、古い家庭用のミシンでした。
縫い目はガタガタ、糸もよく絡まりました。
けれど、生地を切って、形を作り、完成したものを手に取ったとき、不思議と心が躍りました。
4. 「ただ縫うだけ」が心を満たす理由
何かを生み出すというのは、ただ作業をすることとは違うのですね。
無心で布と向き合い、針を動かす時間が、私にとって「心を整える時間」になっていました。
「ただ縫うだけ」──でも、それが楽しい。
誰のためでもなく、自分のために時間を使う贅沢を感じていました。
5. 達成感が生きる力になる
完成したときの達成感は、これまでの人生でも感じたことのないものでした。
自分の手で作り上げたものには、何とも言えない誇らしさがあります。
「できた!」と声に出したとき、心の奥から嬉しさが湧き上がる感覚。
ああ、私は今、生きてるんだな。そんな実感を抱いたのです。
6. 「それ、売れるかもよ?」と言われて
ある日、作品を友人に見せたところ、「それ、売れるんじゃない?」と声をかけられました。
最初は「まさか、そんなこと…」と思いましたが、心のどこかで小さな期待も芽生えて。
思い切ってメルカリに出品してみたのです。
まだ始めたばかりですが、少しずつ“必要としてくださる方のもとへ届けばいいな”という思いで、今も挑戦を続けています。
その想いが、私の心を静かに満たしてくれるのです。
7. 幼い頃の記憶が蘇る──お裁縫との再会
そういえば、私は小さな頃からお裁縫が好きでした。
祖母の家でフェルトやボタンを使って遊んでいたこと、布きれをつなぎ合わせて人形の服を作ったこと…。
長く忘れていた記憶が、ミシンを通じて蘇り、「これが私の原点だったのかもしれない」と、心がポッと温かくなりました。
8. そして、いま──心からの充実
毎日、布と向き合い、作品を仕上げる時間は、私の「生きがい」になっています。
ミシンを動かすたびに、自分がまた前に進めていることを実感できます。
まさかこの年齢で、こんなにもワクワクする毎日が来るなんて、少し前までは想像もできませんでした。
9. 同じように悩む方へ伝えたいこと
老後は不安で当たり前です。
でも、その中でも「自分が夢中になれるもの」を見つけられたら、人生は変わります。
たとえそれが小さなことでも、楽しさや喜びは、人生を豊かにしてくれます。
今、あなたの心のどこかに眠っている“好きだったこと”を、ぜひ思い出してみてください。
10. おわりに
私は、ミシンという道具と出会って、第二の人生を歩み始めました。
もしあのとき何も行動していなければ、きっと今も虚しさの中にいたと思います。
老後は「終わり」ではなく、「はじまり」です。
ぜひ、あなたも自分だけの楽しみを見つけて、新しい人生を歩んでみてくださいね。
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