一人時間から生まれた未来への希望
目次
- 主人を亡くしたあとの空白の時間
- 不安でいっぱいだった土日の過ごし方
- 友人との出会いがくれた小さなきっかけ
- 副業という言葉との出会い
- リベシティと仲間たちからの刺激
- ミシンと出会い、バッグづくりが始まった
- 「0→1」の一歩を踏み出す喜び
- 土日が待ち遠しいという幸せ
- コーヒーと布に囲まれた私の時間
- 61歳から描く未来への希望
1. 主人を亡くしたあとの空白の時間
あの日から、私の人生は大きく変わりました。主人が病気で旅立ってからというもの、私はひとりで生きていかなければならない現実に直面しました。
誰もが通る道だとわかっていても、残された者にとってその時間は想像以上に長く、心に重たくのしかかります。
「明日は予定がない、どうしよう…」
そんなふうに思う日が続き、特に土日になると心の中に不安が押し寄せてきました。
2. 不安でいっぱいだった土日の過ごし方
以前の私は、休日が来るのが怖いとさえ感じていました。
家にいても落ち着かず、気持ちを紛らわせるように車で当てもなくドライブに出かけたり、買い物に出かけたり。けれども物欲があるわけでもなく、ただ歩くだけで、心は満たされませんでした。
人は「予定があること」「やるべきことがあること」で安心できるのだと、その時は痛感しました。けれども私にはその「やること」が見つからなかったのです。
3. 友人との出会いがくれた小さなきっかけ
そんなとき、友人が「一緒に遊ぼう」と声をかけてくれるようになりました。
友人と話す時間は、私の心を少しずつ和らげてくれました。
その中で「ただ浪費するだけでは生きがいにならないよね」という言葉に、私はハッとしました。
友人のひとりは果物を育て、副業として販売までしていました。楽しそうに、そして誇らしげに話す姿が、私に強い刺激を与えてくれました。
4. 副業という言葉との出会い
「私も何か副業をしたい」
そう思うようになったのは、その時からです。
ただ生活のためではなく、心が豊かになる副業をしてみたい──。
とはいえ、何をしていいのかわからず、迷っていた私。
そんな中で「リベシティ」というコミュニティを知り、そこに集う仲間たちと出会いました。
5. リベシティと仲間たちからの刺激
リベシティには、夢を追いかけ、努力を積み重ねている人がたくさんいました。
中でも、バッグ製作を仕事にして生計を立てている方の存在は、私に大きな希望を与えてくれました。
「バッグづくりって、副業になるんだ」
そう気づいた瞬間から、私の心はワクワクでいっぱいになりました。
6. ミシンと出会い、バッグづくりが始まった
そして、思い切ってミシンを手にしました。
そこから私の生活は少しずつ彩りを取り戻していったのです。
最初はうまく縫えないことも多く、試行錯誤の連続でした。けれども針が布を走り、形になっていく過程が楽しくて仕方がありませんでした。
「もっと上手になりたい」
「もっと素敵なバッグを作りたい」
そんな思いが、私の毎日のエネルギー源になっていきました。
7. 「0→1」の一歩を踏み出す喜び
バッグ作りを始めて3ヶ月が過ぎました。
まだまだ駆け出しですが、あの頃の「何をしていいかわからない」「土日が怖い」という気持ちは、今ではすっかり消えています。
生きる意味を見失いかけていた私が、こうして「0→1」の一歩を踏み出せたことは、本当に奇跡のようです。
8. 土日が待ち遠しいという幸せ
いまでは、土日が来るのを心から楽しみにしています。
「早くバッグを作りたい」
「早くミシンに向かいたい」
「先生や仲間と会話しながら製作をしたい」
こんなふうに思えるようになった自分に、驚きと喜びを感じています。
9. コーヒーと布に囲まれた私の時間
休日の朝は、コーヒー豆を挽くところから始まります。
アイスコーヒーをグラスに注ぎ、ミシン部屋へ。
布が並ぶ部屋で、一杯のコーヒーを片手に過ごす時間は、私にとって小さな幸せそのものです。
窓から差し込む柔らかい朝の光に包まれながら、「今日もバッグを作れる」と思える喜び。
その瞬間が、今の私の生きがいです。
10. 61歳から描く未来への希望
61歳──若い頃の私なら「もう年だから」と諦めていたかもしれません。
でも、今の私は違います。
むしろ「これからが楽しみ」だと感じています。
バッグづくりを通じて、人とのつながりや喜びを知り、自分の手で未来をつくることの大切さを学びました。
主人が旅立ってから失われた時間は、決して無駄ではありませんでした。あの孤独の時間があったからこそ、私は今、この幸せを噛みしめられるのだと思います。
これからも、布と針と糸に囲まれながら、未来に期待を抱いて歩んでいきたい。
そう思える自分に出会えたことに、心から感謝しています。
🌸 最後に
「人生に遅すぎるスタートなんてない」
バッグづくりを始めて3ヶ月、私はそのことを実感しています。
これから先も、まだまだ頑張ります。
そして、私のバッグを手にしてくださる方に「作ってよかった」と思える日が来ることを夢見て──。
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